校長のつぶやき(67)プログラミング講座をスタート


掲載日:2022.07.10

この6月から、平日放課後の時間帯に中学2年生と3年生の希望者を対象にした平日講座『プログラミング講座』を始めました。月曜の15:30~16:20の講座です。プログラミング言語の入門であるJavaScript(ジャバスクリプト)を通してプログラミングの手法の基本を理解する講座です。JavaScriptはWeb作成やアニメーションに利用されており、ゲーム制作の入門言語にもなっています。本校では現在、HTMLを中学2年生『技術』のe-learningで学習しています。そこで、動作指示の言語の基礎を学んでみよう!ということでオプション学習の提供です。

来年度になるか…ならないか…まだわかりませんが、同様の目的で極力早期にPython(パイソン)講座も開講する予定です。対象学年は未定です。が、いま開講している英語のIELTS講座と同じようにオプション講座で、興味と参加レベル資格を満たせばよい「学年横断型の講座」にします。データサイエンスの分野に関係の強い言語ということで、その基礎の既習者として、大学進学時の付加価値としても、また大学入学後でもアドバンテージの高い学習の環境整備を大急ぎで進めます。

コロナ禍の前年2019年、台湾の小・中・高の学校視察研修に参加しました。情報教育と英語教育を中心に参観させてもらいました。もともと、六浦中・高の教育改革の中に位置づけてきた「情報教育の実学化」。英語とICT化では、5年間で県内屈指の変化と成長を遂げてきましたが、校長としては「情報教育の実学化」の計画をなかなか前進させられない焦りの中にいました。それで視察研修。すると、ワッすごッ!驚愕の実態!! 大きな衝撃を受けて帰ってきました。その後コロナに突入…不本意ながら遅れてのスタートとなりました。台湾での経験を記しておきます。

うわ~ッ!小学校でスクラッチ(Scratch)だ!! パソコンの画面上で、動作指示の意味を持つブロックをつなぎ合わせて、ビジュアル的にプログラムを実践的に学ぶ学習でした。児童が楽しみながら実践していました。アメリカMIT(マサチューセッツ工科大学)が開発したビジュアル言語ですが、帰国して調べるとscratchは2006年に開発され、2019年1月にScratch 3.0が公開。訪問先の先生が「最新の勉強をしています」とニコニコして語っていたのは、最先端を進んでいるということか~台湾凄い! なんで日本は導入できないのか…学校が待ちの姿勢ではダメだ! 教科書を覚えていくら…ではダメ。文科省のカリキュラムが邪魔していると思いました。

中学の報告は省略します。高校ではAIの基礎講座を見学しました。中国語は分からないので何を学んでいるのかもよく理解できません。先生が示す教室のディスプレイ画像と、その先生の話を聴き取って生徒が書くノートを交互に見て…漢字なので何となくわかり…ぼんやりながら理解する。それが精一杯でしたが、高校ではプログラミング言語のPython (GoogleやMicrosoftなどが導入している言語)を学んでいるとも聞き、高校生がみんな学んでいる! の? …先生は専門家、国の政策として民間企業と引けをとらない待遇で迎えられている…衝撃を超えて…日本の教育の落日を感じ…、それいけ!世界に追い付け六浦中・高!という気持ちで帰国した次第です。

…話しはそれますが、台湾の生徒の凄さ!…聴き取ってノートに取る…文字は当たり前ですが全部繁体字の漢字(字画数の多い旧漢字)…中華人民共和国で使われている簡略文字の簡体字ではない繁体字の漢字……もちろん平仮名なんてない…を次から次へとワープロが打ち出すように書き出していく指先のスピードと綺麗な文字…文字書きの速さに魅了され見入ってしまいました。