校長のつぶやき(87)『金沢区防災サミット』の開催


掲載日:2023.11.30

12月9日(土)10:00~12:00(於:横浜市金沢公会堂)で、高校1年*1GLEクラスが、「金沢区防災サミット」を開催します。「サミット」だなんて仰々しい打ち出しですが、横浜市金沢区内の全エリアを8地域(「柳町・瀬戸」、「洲崎」、「平潟町」、「町屋町・大道」、「六浦」「六浦東」、「野島」、「海の公園」)に分けて、その地域の防災を考えるという*2PBLでの発表です。

高校GLEクラスは、関東学院大学理工学部土木・都市防災コースの先生と学生に力をお借りしながら、高校の授業科目「科学と人間生活」、「生物基礎」、「地理総合」のそれぞれの特性を活かす横断型でのアクティブラーニングとして、「防災」の学びを展開しています。防災での学びは、単に防災に関する直截的な学びに終わらず、アカデミックレベルで多面的に課題を捉える学習として進路学習にもなります。今年で3年目となります。

8地域の各グループは、それぞれチューター的大学生の助言を得ながら防災に関する基礎的学びから実地見聞、そして、できる限りの検証も含めて地域別の特徴を踏まえた防災に関する情報をまとめていきます。この取り組みでの成果発表が「金沢区防災サミット」。このタイトルでの活動内容の発表について、横浜市金沢区役所による後援の承諾をいただいています。

当日は、活動にご協力をいただいてきた各地域の町内会長様や防災に関する担当者の方、住民の方々のご来場をいただきます。地域間の理解を促進し、あらためて防災の観点を共有する「金沢区防災サミット」となることを目指しています。

「金沢区防災サミット」当日のプログラム

10:00~10:05 開式、ご挨拶
10:05~10:35 関東学院理事長 規矩大義(地盤防災工学)先生の講演「災害時に命を守るための想像力」
10:35~11:15 8地域各班のプレゼンテーション各5分×8班
11:20~11:50 これ以降の説明(各ブースでのポスターセッション)

*1 GLE:高等学校普通課程Global Learning through Englishクラス、設置3年目。SELF(Success&Empowerment with Lingua Franca)プログラムと総称するカリキュラムで学びます。これまでJA横浜、株式会社ハードオフコーポレーション、東京都大田区の町工場、海上保安庁などに協力を頂ながら、「学びを社会に繋ぐ」というコンセプトで自己啓発的に学んできています。プロセスを重視しアカデミックなレベルに繋がる取り組みで、21世紀型の学びを具現化する授業活動で活気にあふれています。GLEは高校からのクラスで、入学時に英検であれば準2級以上の英語力を必要とします。卒業後は国内外の進学を目指すクラスです。

*2 PBL:Problem-based Learningという学習方法です。一斉講義型で板書説明暗記中心のSBL(Subject-based Learning)と対照的なプラグマティズム的な学び方として、1940年代頃にアメリカで生まれました。答えが一つとは限らない課題について仮説を立てて検証を繰りかえしていく学び方が特徴で、日本ではおおよそ60年後れ、中等教育レベルではやっと最近取り入れられるようになった学習方法です。本校(六浦中・高)ではこの学び方の基礎練習を中1の総合学習から展開しています。