校長のつぶやき(106)IELTS推進校に選ばれました


掲載日:2025.02.15

◆『IELTS推進校』として認定されました。神奈川県で最初、1校目の認定。全国で4番目の認定校です。

◆本校では、英語力の習得においても論理的思考での理解力と発話・文章構成力を習得すべき英語の力としています。そのための英語の授業にIELTSの特色を一貫した学習方法として組み入れています。先日2月12日、idp IELTSのCountry Manager IDP Education Japan(日本統括責任者) 市川智子氏にわざわざご訪問をいただき、認定証の盾を拝受しました。

◆本校では現在、IELTS授業をGLEコースのカリキュラムに組み込んでいます。その過程として年間1(~2)回、受験もします。受験しますから結果的には、国内の大学入試にも有利な資料として、また海外進学では正規入学を可能にするスコアまでの学びとなります。

◆しかし今回の認定は、IELTSの受験奨励からではありません。盾には「IELTS推進校—in recognition of excellence in embedding IELTS into high school education」と銘されています。「推進校」とは、後の英語の「IELTSを高校教育に組み入れた優れた取り組みを認定して」ということですので、まさにカリキュラムへの組み入れを認定していただきました。

・・・手前味噌ですが・・・GLEは、本気で英語を習得したい人には、考えてみるべきコースでしょう。

◆関東学院「六浦」の英語教育。2015年、IB教育に深く関りのあったNativeの教員3名を他県から招聘し、IB的教育手法を念頭にして教授法にCLIL(内容と言語の統合的学習)を導入しました。中学1年生から抜本的な英語学習の方法の転換を図りました。いま神奈川県の私立中高では、新しい英語教育への見直しとしてCLILの有効性を考える学校が増えています。本校は独自に10年前からの導入です。関東学院内でも類例はない、「六浦」中・高の個性です。

◆六浦の英語では中学校1年生から、どこかで学んできた事象、経験してきた事象、知っている事象が教材となるようなCLILを導入しています。その事象を英語であらためて認識し、それを自分で新たな知識として英語で主体的に語ること。必然的に用いる英語を同時に習得していく。これを目指しています。したがって、世界からTESOL学位を持つ教員8名を招聘しています。常勤教員としての「8名」は、公私合わせても学校規模に照らして神奈川県トップでしょう。

◆本校のCLILは、中学生ですのでレベル的にSoft CLILと呼んでいます。教科書はNational Graphic社系列の『Time Zones』 。英語表現の理解や発話をVisual的にも促す教科書です。観念的・抽象的事象の理解に繋がっていく教科書とCLILで、文科省教科書と併用で学んでいます。

◆本校のCLILでは、必ずしも習得すべき文法・語法をintensive(集約・集中的)に学ぶことが優先されているのではありません。文科省の検定教科書のような意図的な構成ではありませんから、非合理的で不具合になる場合もあります。しかし本校は、英語は「教科」であっても「教科」ではなく習得すべき実技、英語は「生きるための力」、「生きるためのツール」として進めています。(文法・語法は別授業時間にあります。中3修了時には英検準2級以上は約3割です。)

◆このCLILでの3年間の後、高校でもCLILでハードに学んでいくことを目的に、2021年、高校にGLE(Global Learning through English)コースを設置しました。観念的かつ抽象的、論理的な英語での学びを徐々に組み込んで深めていく。そのためにIELTSを取り入れました。

◆IELTSはInternational English Language Testing System のことで、ブリティッシュ・カウンシル、idp IELTS(オーストラリア)、ケンブリッジ大学英語検定機構による運営で世界最大級の試験で、世界140ヵ国で実施されています。TOEFLと並んで知られている国際的な英語能力判定試験ですが、日本国内ではその認知度があまり高くありませんでした。

◆本校は、英語教育での特化とこれから日本の国内人口縮小とともに海外での学びを当然と考える生徒の増を予想して5年前に導入しました。・・・・・・校長としてつぶやくと・・・英語教員として、普通の学校での実践として、英語教育改革10年目で・・・とても嬉しいです。