校長のつぶやき(18)3年生の学年LHR「高校進学に向けて今考えるべきこと」


掲載日:2018.11.15

校長のつぶやき(18)3年生の学年LHR「高校進学に向けて今考えるべきこと」

11月13日(火)、礼拝堂で行われた3年生のLHR(学年活動等)で、30分間の全体へのガイダンスが行われました。「高校進学に向けて今考えるべきこと」がテーマで、学年主任からのプレゼンです。高校での3年間を見通し、3年後に待っている進路選択の岐路で迷わないために、今からどんな生活を送るべきかを考える。このことの大切さが説明されました。

結論として、流されずにしっかりと自分と社会とを考えるようにと、3点が語られました。
・様々な選択ができる自分でいること
・今つけるべき力をつけておくこと
・様々な経験をすること

それぞれの説明として、次のことが具体的に語られていました。
① 日本の高校生の進路状況と本校の進路状況について…(人生の選択は自分がする)
② 2020年度からの新しい大学入試の特徴について…(流されて3年後を迎えてはいけない)
③ 進路探求に役立つ活動を積極的に経験することについて…(主体的な生き方を考える)

特に②では、新しい「大学共通テスト」の特徴が話されました。英語4技能が重視されるので、英語の勉強を今のまましっかり続けること、数学と国語は誰にも大切な教科であること、推薦入試やAO入試の比率が高くなり一般入試がすでに厳しくなっていること、AO入試では自分の活動や成長の記録が求められるが一般入試も同様であること、本校では4年生になるとすぐにJAPAN e-Portfolioの準備を始めること、4月からの活動開始は大学進学への準備の始まりであること、どんな学びや活動、経験をするかを今から考えておくこと、大学のアドミッション・ポリシーを早く知ることが大事なこと、などが具体的に説明されていました。

国会では、外国人材との共生について論議していますが、これは時間の問題で避けられない現実です。外国人材への福祉は平和な国内社会の維持と密接な関係で、人権を尊重しつつ制度の設計を真摯に作らなければなりません。しかし一方で、私たちは中高生の進路展望について、これまでの「進路方程式」では一筋縄には行かないということを意識すべきでしょう。生徒たちには、未来に備えるプログラムを経験する必要が想像する以上にあります。生徒たちの将来の始まりは、激動の10、20年後の社会にあるからです。しかしそれは、群れの中にいる生徒たちにとっては、純粋で経験的に幼いゆえに感じにくいことでしょう。流されずに…と語る理由です。

これからの教育には、急激に進む国内のグローバル化に対して冷静に、しかし、これまでの考え方からすれば時に大胆に、主体的に考えるという観点が必要なことは間違いありません。3年生の真剣に聴き入る姿のあどけなさ…。心から応援したいという気持ちを新たに覚えたひと時でした。