大学連携理科実験講座を実施しました
掲載日:2018.11.23
11月17日(土)、1年生・2年生対象の大学連携理科講座を実施しました。この講座は、本校と関東学院大学との連携で行われ、本校の生徒が大学の先生による授業を受講するものです。この日は、「静電気」と「自然界の放射線」の2講座が行われました。
本記事では、「自然界の放射線」の講座を紹介します。
今回講座を担当してくださったのは、関東学院大学理工学部理工学科土木学系の前田直樹教授です。地球に関する知識を学ぶ『地球科学』を専門とされている前田先生は、地震学および地球内部物理学、主に発震機構や地震活動の研究をされています。毎年この1年生・2年生対象の大学理科講座を担当していただいています。
講座の始めは放射線についての基礎知識を学びました。原子や分子についてなど、1年生はまだ理科で学習していない内容で難しいと感じたかもしれませんが、丁寧な説明をして頂き、準備が整いました。次に、放射線を測定することができる装置の使い方を教えていただきました。自然界に存在する多くのものから放射線がでていることを学んだ生徒たちは、放射線を測定することができる装置の使い方を教わり、大学キャンパス内の色々な場所の放射線の測定をしました。
測定をしてみると、フォーサイト(10階建てのビル)前や大学図書館前の石碑を測定すると0.100マイクロシーベルト毎時と少し大きな値が測定できました。それから2班に分かれ、どのような場所や素材が放射線の値に左右されるのか調べるため生徒たちは様々な場所を測定しました。木やガラスなど興味を持った場所に行って積極的に調べる様子が見られました。
今回の実験で高い数値を表した場所は、雨樋の下の土の部分でした。雨樋の下や風通しの悪い場所には、原発事故によって生じた放射性物質を含む塵や埃が集まりやすいので高い数値になったそうです。今でこそ高い数値は見られませんでしたが、原発事故が起こった直後は、今よりも高い数値を示していたそうです。原発事故の影響の大きさについても学べたのではないかと思います。測定器を持って積極的に測定するだけでなく、講義も集中して聞く様子がみられました。大学と隣接しているからこそできるメリットを生かしてさらに成長して欲しいです。