生物部の研究がマリンチャレンジプログラムに2年連続で採択されました
掲載日:2019.04.25
本校生物部が行った「ボラのジャンプ 打倒寄生虫説」という研究が、マリンチャレンジプログラムに採択され、同部から2年連続(昨年は2チーム!)での採択となりました。
このマリンチャレンジプログラムとは、「海と日本PROJECT」の一環で実施される、海・水産分野・水環境に関わるあらゆる研究に挑戦する中高生を対象に、研究費助成や、研究者による研究サポートを行うという企画です。今年度は全国で40チームが選ばれ、8月の地区大会に向けて研究を続けます。昨年は60チームが選ばれていましたので、少し狭き門になりました。
今回はもう1つの研究「ダイナンギンポの体色変化 十匹十色」というテーマと共に挑戦したのですが、ダイナンギンポの方は残念ながら採択を逃しました。鋭い観察力を持つ生徒達が日頃の活動で見つけたテーマであり、とても良く努力していました。結果は残念でしたが、拍手を送りたいと思います。
4月21日(日)、採択研究認定証授与式に出席しました。東京・田町の会場に、関東大会へ出場するチームへの認定証授与式の後、交流会や担当指導者(メンターと言います)との顔合わせがありました。本校の担当メンターは東京大学の修士課程で、ウミガメの行動をバイオロギングという手法を用いて研究している方でした。本校生物部のこれまでの研究成果を聞いていただき、コメントを頂きました。
関東大会を突破し全国大会へ進むのはなかなか難しいです(甲子園を目指す高校球児にとっての神奈川県大会のようです)。 しかしながら、生物部のメンバーはやる気満々で、とても頼もしいです。理科教育に力を入れている学校が数多く参加していますので、部員達は大きな刺激を受けてきたようです。
関東大会へ出場する学校
早稲田大学本庄高等学校、山梨英和高等学校、サレジオ学院中学校、浦和実業学院中学校・高等学校、多摩科学技術高等学校、静岡雙葉高等学校、市川学園、横浜市立横浜商業高等学校、新潟県立柏崎高等学校、関東学院六浦中学校・高等学校
「ボラのジャンプ 打倒寄生虫説」研究要旨
この研究はボラが飛び跳ねる理由を研究するものです。なぜ跳ねるのか、理由を文献で調べたところ、体に着いた寄生虫を落とすためだと書かれていました。しかし、日頃ボラの行動を目撃している私たちはこの説に疑問を持ちました。ボラは一年を通じて飛び跳ねています。しかし、寄生虫のために跳ねるのであれば活発に跳ねる季節とそうでない季節があるはずです。本研究は、寄生虫説の矛盾を追求するため、跳ねる頻度を、季節、時間帯、水温、天候と共に調査し、さらにボラの体表の寄生虫の有無を調べます。更に他の魚類が跳ねる理由でボラに当てはまるものがないか検討し、独自の説を導き出します。